筋トレ 肉

『肉』は、カラダづくりに必要なタンパク質源のひとつですが、その選び方によって,栄養価も異なります。筋肉を増やして、体脂肪を減らしたい!と思う人は、特に気にする時も多いのではないでしょうか。


 


今回は、そんなお肉を使った料理の工夫と注意点をご紹介します。カラダづくりにお肉を味方にできるように、ポイントもまとめてみたいと思います。


 


 肉選びは重要なポイント


私たちが日常的に食べる肉といえば、牛肉・豚肉・鶏肉などが代表的に挙げられるのではないでしょうか。


それらの主な部位の栄養価を見てみると・・・




参照:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018


 


表を見ると、同じ量の肉を食べたとしても、肉の部位や種類によってタンパク質や脂質の量には違いがあることがわかります。


 


 余分な体脂肪を減らしたいのなら


筋肉を増やしながら余分な体脂肪も減らしたいとトレーニングに励んでいる方も多いと思います。


 


体脂肪を減らすためには、エネルギー摂取量がエネルギー消費量を下回ることがポイントの一つです。


エネルギー摂取量を少なくしようとした場合、まずは食事量を減らす前にいつも食べている肉に着目してみましょう。


 


例えば、鶏のムネ肉は皮つきのもも肉よりも約12gも脂質が低く、その代わりに約7gもタンパク質を多く摂ることができます。しかし、エネルギー量を見てみると脂質が少ない分皮つきのもも肉に比べれば約1/2に抑えることができます。


また、牛肉の赤身のもも肉は、バラ肉に比べると約35gも脂質が低く、その代わりに約10g弱もタンパク質を多く摂ることができます。結果的にエネルギーは約300㎉弱抑えることができます。


このように、同じ牛や鶏肉でも、部位や皮付きか皮なし化などを選択するだけで、一方では高タンパク質低脂肪の食事を実現できますが、一方では高脂肪低タンパク質の食事になり兼ねません。「肉」で一括りにするのではなく、肉の種類と部位を是非考えて食べてみてはいかがでしょうか。


 


お肉を調理する際の“工夫”と“注意”


お肉料理を食べながらも、エネルギー摂取量を減らすためには、先ほども触れたとおり、お肉の種類、部位、調理法、などさまざまな視点から工夫できます。


<工夫>


①お肉の種類と部位




栄養素の中でエネルギー源となるのは、糖質・タンパク質・脂質ですが、糖質・タンパク質が1gあたり4kcalなのに対し、脂質は1gあたり9kcal。


したがって、脂質の量を減らすと効率良くエネルギー量を減らすことができます。


 


鶏肉の場合は、皮なしの状態で販売されているもも肉や胸肉を選ぶと手間なくエネルギー量・脂質量をコントロールできます。しかし、皮が少しあるだけでうま味が増しておいしく感じるため、あえて皮つきを購入し、自分で適量の皮を残すように下処理してもいいでしょう。


 


豚肉の場合も、脂が多い分、柔らかく食べやすいのが特徴ですが、牛バラ肉と同様、エネルギー量がアップしてしまいます。もも肉では固いと感じてしまう場合は、豚肩ロース(エネルギー253kcal・脂質量19.2g)にするだけでもエネルギー量、脂質量ともに若干カットすることができます。


部位がわかりにくい!という方は、脂身が多く入っている白い物と、赤身部分が多い物とパッケージの中の肉を見比べて、赤身が多い商品を選んでみましょう。


 


②調理法


調理法には主に揚げる・焼く・煮る・蒸すという方法がありますが、毎日エネルギー量を抑えられる蒸し料理ばかり・・・となると飽きてしまい、長続きしないのではないでしょうか。


そんなことのないよう、それぞれの調理法でエネルギー量を減らす工夫を紹介します。


・揚げる


揚げ物はパン粉や小麦粉、片栗粉をつけた量に応じで吸油率が増し、エネルギー量が増えていきます。衣はできるだけ薄くつけることがポイントです。


また、空焼きしたパン粉を衣に使い、焼くことで、揚げたような仕上がりになる調理法もおすすめです。


 


 ・焼く


お肉を焼くときに、フッ素樹脂加工のフライパンを使うと調理油を使わずに調理できます。この時、皮つきの鶏肉を用意し、少しだけ皮を残しておくことで、鶏肉のうま味を引き出すことができます。


さらに、フライパンで焼いている時に出てきた脂はキッチンペーパーで拭き取りながら調理すると油の量をコントロールできます。


 


・煮る


実は焼くよりも煮る方が、エネルギー量が上がりやすい傾向にあります。カレーのように最初に焼く工程が入っている場合、油を使う場合が多く、さらにルーと一緒にその油を余すことなく食べてしまうので、調整が難しいと思われます。


煮る料理であっても、焼く工程で油の使用を控えたり、キッチンペーパーで拭き取るなどのひと手間を行いましょう。


脂身が多い肉を使用する場合は、肉を下ゆでするだけでも油をカットできますので、エネルギー量をダウンできます。


 


<注意>


肉はタンパク質や脂質が豊富ですが、炭水化物が少ないという特徴があります。その時、注意したいのは、味付けで砂糖やみりんを大量に使って、エネルギー量をアップさせてしまうことです。


肉の部位で脂の少ないものを選ぶことで、味が淡白になりやすい分、照り焼きのようにこってりした味付けに調理してしまいがちです。しかしこれは糖質からのエネルギー量のアップにつながります。


マスタードやカレー粉などをうまく利用して、糖質を抑えながらもコクのある味に仕上げる工夫をしてみましょう。